卒園式や卒業式、入学式などで着ることのできる着物は訪問着(ほうもんぎ)、付け下げ(つけさげ)、色無地(いろむじ)が一般的です。着物の種類はたくさんあり、絵付けや工程の違いによって分けることができます。
この記事では入学式や卒業式などの式典に参加できるフォーマルの着物の3種類の違いを見ていきます。
Contents
卒業式や入学式・卒園式で着る「訪問着・付け下げ・色無地」違いとは?
こちらの3種類の着物を、着ていくことができるフォーマルな場所にそれほどの違いはありません。これらの着物は結婚式といった既婚女性第一正装には当たりません。しかし卒業式や入学式、卒園式などといった式典にはピッタリの装いです。
それぞれの着物の特徴を見てみましょう。
訪問着(ほうもんぎ)
出典:ベルーナさん
訪問着には豪華な柄があることが特徴です。フォーマルな着物になります。絵羽(えば)と呼ばれる模様付けの着物になります。いわゆる絵羽模様(えばもよう)と言われる模様で訪問着の特徴です。
絵羽とは最初に生地を採寸・仮縫いし、絵を描いた後に再びほどいて染色するというもの。模様が縫い目で切れず、一枚の絵のように仕上がります。礼装らしく、華やかな雰囲気が特長です。
出典:きものやくるりさん
訪問着の柄は着物全体的に描かれた華やかな着物です。着物を1枚の絵のように全体的に柄が広がっています。肩や袖など上半身にも多くの柄が描かれています。また合わせる帯は金銀を使ったものだとより華やかになります。
出典:ベルーナさん
訪問着:豪華な柄のフォーマル着物です。
着方:訪問着+袋帯(以下の写真が袋帯です)
着用シーン:結婚式、披露宴、パーティー、お見合い、結納、入卒園式、入卒業式、お宮参り、七五三)
付け下げ(つけさげ)
出典:京ごふく二十八(FUTAYA)さん
付け下げの柄の特徴は訪問着と違い、絵羽模様(えばもよう)ではありません。訪問着と違い縫い目に模様がかかりません。また模様がすべて上を向くように柄付けしているのが特徴です。
また、模様同士がつながっておらず柄が飛び飛びになっています。ぱっと見、訪問着に比べたら小ぶりで落ち着いた印象ですがフォーマルな着物です。訪問着の着物と比べると柄の大きさや量といった絵付けの違いがわかります。
問着よりも下のランクの着物ですが1つ紋を入れてよりフォーマルに着る着方もあります。
付け下げは訪問着に比べて柄付けが控えめなだけで着ていく場所は大きく変わりません。また帯を変えることで大きく印象が変わるのでTPOに合わせて変えてみましょう。
付け下げにあう帯は袋帯です。お祝い事に着ていくのなら、金銀の入った帯だと華やかになります。
付け下げ・・訪問着の柄をシンプルにした着物。色合い、柄もおとなしめ。
着方:付下げ+ 袋帯が基本(織りの名古屋帯もOK)
着用シーン:お茶席、結婚式、パーティー、お見合い、コンサート、入園式や入学式、卒園式や卒業式、お宮参り、七五三
付け下げは、第二次世界大戦の奢侈禁止令(しゃしきんしれい)により、贅沢を禁止し倹約を強制されたため、自由に好きな着物を着ることができませんでした。そこで、訪問着の柄を抑え目にした付け下げが作られたという歴史があるようです。
出典:ウイキペディアさん
色無地(いろむじ)
ひと昔前まで式典に参加する着物と言えば、色無地の着物+黒羽織を羽織ることが主流でした。今は黒羽織を羽織るお母さまは少なく色無地だけで着る方がほとんどです。こちらが色無地の着物です。
出典:晴れ着のアレコレさん
色無地・・準礼装や略礼装のようなフォーマルな柄は非常に細かい地紋のもののみ。
準礼装には、3っつ家紋、略礼装には1つ家紋が入っています。豪華な袋帯でよりフォーマルにする着こなしをする。
着用シーン:祝い事、お見合い、七五三、お茶会、お宮参り、入園式や入学式、卒園式や卒業式
あなたに合う色などが書かれた記事はこちらです。
-
-
卒園式に着物で参列するお母様が選ぶ色は?着物は浮く?選ぶ色は?
もう少しで卒園式シーズンですね。卒園式は先生への感謝の気持ちと子供の巣立ちを喜ぶべき日です。そのような日に親も礼をつくした装いをすることはとても大切です。お母さまが着物を着る場合、お色や柄、着物の種類 ...
続きを見る
卒業式や卒園式などで着物をレンタルされるお母さまに参考になる記事です。
-
-
レンタル着物で入学式・卒業式・卒園式に出席!どの着物で行く?
入学式・卒業式・卒園式等の式典は娘さんや息子さんの大切な節目の日です。長い間、子供たちを見て下さった先生方にも感謝の気持ちを込めた装いが最低限のマナーです。 あくまでも子供たちが主役ですから装いにも出 ...
続きを見る
卒業式や入学式・卒園式で着る「訪問着・付け下げ・色無地」違いのまとめ
すべてフォーマルな着物になりますのでどの着物を着て行っても問題ありません。最近の流行としては付け下げや色無地です。手持ちの着物に合わせたコーディネイトも素敵ですし、少し気分を変えてレンタルをするなら着ていくシーンから選べる【きものレンタルwargo】 というのもあります。こちらのお店は京都の問屋さんと提携することで圧倒的な枚数と格安(訪問着9900円~)な価格で提供しています。
着物の柄さえ決まれば帯はもちろんん小物や草履まで一式そろってレンタルできます。何も心配することなく当日を迎えることができるので安心ですね。
お子さんの袴選びの参考記事はこちらです。
-
-
小学校の卒業式に着る袴はレンタル?髪型はポニーテール?ミディアム?
ここ数年、小学生女子の卒業式は袴になっていますよね。首都圏の公立小学校は、私服登校なので別に袴を着てもおかしいことでもありません。徐々に袴を着る人数も増え、圧倒的に女の子が多いのですが、最近では男の子 ...
続きを見る